世代交代

これ(↓)は昨日まで私のミシンでした。





思い起こせばそれは35年くらい前(!)私がまだ学生の頃、
卒業後の結婚が決まっていたので洋裁を習い始め
(ここんとこスルーしてください・笑)
洋裁の先生の口利きでリッカーという会社のミシンを
親に買ってもらいました。
当時としては画期的なコンピューターミシンで
結構値が張ったような記憶があるなー。



最初の頃はせいぜいズボンの裾上げとか
ちょっとした布小物を作るぐらいしか使っていなかったけどね。
私が手描き友禅の仕事をやめて、ろうけつ染めで独立してからは
のれんやタペストリーを縫うのに使い始めました。
(う〜ん、それだけでも25年くらいは使っているのね。)


でも一回だけ調子が悪くてミシン屋さんに見てもらった以外は
ず〜っと元気でね−。
よく働いてくれました。
が、2週間くらい前に突然の不調。
快調な音を出しながら針は上下するんだけど
布送りのギザギザ部分がちゃんと動いてくれないのよ。



で昨日の朝、以前見てもらったミシン屋さんに持ち込んだんだわ。
前の時はチョイチョイっと触ったらウソのように直してくれたので
今回もすぐ直るだろう・・と気楽な気持ちでね。
そしたらまさかの入院宣告。(^^;)
さらに夕方、お店からの電話。
「分解しないと傷んでいるところがはっきりわからないんです。
そして分解したとしてもちゃんと直るかどうかは保証できないんです。
また、もしその時運良く直ったとしても数ヶ月後にまた
悪くなるかも知れないんです。
30年以上たっているとどうしてもどこかに寿命が来てるし
部品はもうありませんし、分解するとそれだけで
1万5千円掛かるんですが、それでもいいですか?」
「ええ〜〜!?(ガーン)・・・」


予想しなかった結論にショックを受けたけど
そこは評判の良い信用できるお店だし、
代わりに新品を買うように・・と勧めることもないし
その通りなんだろう。
ついに寿命なのか。
と、いさぎよく修理を諦めることにしました。(>_<)



でもミシンがないとものすごく困る。
来週27日の木曜日から横浜で始まる工房展用に
まだまだ作品を縫わなきゃいけないのに、どーする?



というわけで急遽お店に頼んで探してもらった中古のミシンがこれ(↓)




今までは家庭用ミシンだったけど、これは”職業用”と言って
直線しか縫えない代わりに馬力も耐久性も段違いに良い機械。
前からその存在は知っていて
「うちにあったらいいなー」
と思っていたけど、世代交代の成り行きで我が家に来てくれました。



さて、あと30年はがんばってもらうわよ〜(笑)
私も(あまり上手じゃないけど)ガンガン縫うぞっ!



昨日まで35年間も使っていたミシンは、
今朝ミシン屋さんに行ったときに会わせてもらい、少し撫でて
「今までありがとうございました」
とお礼を言いました。
本当にこのヘタッピおばさんのことを怒りもせずに
よくがんばってくれたわ。
ありがとう。