千度詣り

今日の夕方、毎日の決まった放送とは違う時刻に突然
地元の有線放送がありました。


「今朝○○さんが急病で入院され、今夜手術が行われます。
つきましては午後7時より八幡神社千度詣りをいたしますので
氏子の皆様のなるべく多くの方にお詣りをお願いいたします。」


おおっ。
以前違う町に住む友人から
「近所の人が病気なので、近所のみんなで集まって
神社にお詣りするんや」
と言う話を聞いたことがあり
「へぇ〜、そんな風習があるんだー」
とビックリしたことがあるんだけど、ここでも同じだったのね。


今の家に引っ越してきてから17年。
こういったことは初めてなので、どうしていいかわからず
同じ組の組長さんに電話をして聞いてみたら
「この集落でも千度詣りは20年ぶり位なんですが、何も持って行かなくていいので、
とにかく行けたら行ってください」
とのこと。


約束の7:00に神社に行くとすでに50人くらいは集まっていてね。
千本用意されたお箸くらいの大きさの竹の棒を一人何十本かずつ渡されて
本殿の前に置かれた桶の中に1本納めては参道の途中の目印まで行って
戻って来て、また1本納めてを繰り返す・・というのを全員でやり、
だいたい1時間くらいで千本納め終わりました。


蒸し暑い夜だったけど、杖をついたお年寄りも含めて全員が
汗を拭きながら黙々と砂利道を歩いてね。
私は神道に対する宗教的な気持ちはないけれど、
心の中で病気の方の顔を思い浮かべて歩きながら、
「きっとこういう行為が純粋な祈りのようなものの原点なんだなー」
と思いました。


急病の方は私と同年代くらいの女性なんだけど、
クモ膜下出血で現在難しいと言われる手術の真っ最中。
どうぞみんなの思いが通じて手術が成功しますように!