カブった〜

yuzyuz2011-07-01

(前回からのつづき・・先日いらしたお客様は伊勢の招き猫まつり
打ち合せのためにいらしたのでした)


伊勢の招き猫まつりでは
毎年凝った企画で力を入れてやって下さるのですが
今年のテーマは昭和30年代の商店街の再現。
単にレトロな時代を懐かしむという意味だけではなく
戦後からの復興を目指して頑張っていたあの頃の元気な日本を
東日本大震災からの復興を目指す今の日本になぞらえて
応援する気持ちを表そう!
という意味がこめられているのだそうです。


そこでは十数名の作家がそれぞれ商店街の中の
一軒のお店の店主となるという企画なので
「あらかじめどんなお店にするか考えておいて下さい」
という宿題が大分前から出されていまして・・。
悩んだ末に3日ほど前(えっ?)に思いついたのが銭湯
(実は夫がポッと考えついてくれたんだけど(^_^;))

私は布を使った物を作るので銭湯の暖簾とか
手ぬぐいとか風呂敷とかを作れるし、
夫の協力で大きなも作れるし。
「そうだ!ケロリンの湯桶とかがあったら雰囲気出るよねー」
「回数券とか料金表を作っても良いし、湯上がりのフルーツ牛乳
サイダーなんかがあったらいいかも?」
富士山の背景は絶対いるなぁ。そうだ大きな暖簾として
作ったらいいかも?」
と夢はもくもく広がる一方。


というわけで暑い中、いらして下さったお客様と挨拶もそこそこに
企画の世話をして下さるMさんが
「さて、どんなお店を考えていますか?」
と聞いて下さったので
「えーっと、他の方とカブるかも知れないのですが・・」
「どうかな?一応言ってみて!」
銭湯なんかどうかなーと考えたのですが・・」
「ええーっ!?銭湯?わ〜!カブった〜。もう銭湯はHさんが
することに決まっているんだよねー」
「ああーっ、やっぱりぃ?」(ひ〜ん)(>_<)


・・・というわけで残念ながら早い者勝ちの企画だったので
(まぁ私も3日前に夫が思いついたヤッツケ案だし・笑)潔く(?)身を引いた私。
「じゃ、どんなお店にしようか?」
とそこで話し合い、酒屋・文房具屋・テーラー・呉服屋などの
候補の中から私も皆さんも納得して決めたお店は染め物屋さん。
「まんまじゃん!」
というツッコミは聞かなかったことにして説明しますと
”誂え染め”をメインにした染め物屋さんにするつもりです。


昭和30年代はまだまだ既製品も少なく自分で手作りするか
プロに誂え(オーダー)で作ってもらうという風潮が
今よりも普通にあった時代だと思うのですよ。
私のふだんの仕事のやり方も注文製作が半分以上なので
それを生かしてね。
染色用の刷毛とか生地見本をディスプレイとして飾って
懐かしくも力のあるお店を表現したいと思っています。


こういう事って、大変だけど面白いよねー。
普通の個展だと、めったにテーマなどは決めない方なので
こういう”しばり”があるのは新鮮。
やる気がムクムク湧いてきたぞー!


ってことで(?)写真は我が家の青梅
どうぞ美味しい梅酒になりますように!
私も梅に負けないようにじっくり考えてアイデアを熟成
させたいと思っております。
(う〜ん、きれいにまとまったね)←そうか?